さぁ、今年は富士山に挑戦するぞ!
だけど高山病にならないか心配だな、、、なにか対策とかあるのかな??
登山歴9年のボクがこんな疑問にお答えし、高山病になる原因と対策をわかりやすく解説していきます。
早速ですが、2014年の日経新聞にこのようなアンケート記事が掲載されていました。
要約すると
・富士山に登っていた児童245人にアンケートを取ったところ、134人(55%)に高山病の症状が見つかった。
・登頂できなかったのは122人(50%)で、このうち62人は高山病を発症していた。
と書かれていて、半数以上の児童に頭痛や吐き気、めまいなどの高山病の症状が見つかったという記事です。
児童に取ったアンケートですから必ずしも大人には当てはまらないかもしれませんが、多くの人が高山病になりうるということは頭に入れておきましょう。
ちなみにボクは富士山に4度登ったことありますが、そのうち2回は少し頭痛を感じたり、気分が悪くなったりしています。
健康体で普段から運動しているボクですら高山病の症状に見舞われたことがあるので、多くの方に高山病のリスクがあると思います。
以下、高山病についてまとめましたのでご覧ください。
高山病とは
高山病とは、低酸素状態に置かれたときに発生する症候群。最近では「高度障害」と呼ぶ場合も多い。
高山病とは
wikipedia
高山では空気が地上と比べて薄いため、概ね2400メートル以上の高山に登り酸欠状態に陥った場合に、さまざまな症状が現れる。 主な症状は、頭痛、吐き気、嘔吐、眠気(めまい)である。他に、顔や手足のむくみ、眠気やあくびなどの睡眠障害、運動失調、低圧と消化器官の機能低下からくる放屁などが現れることもある。低酸素状態において数時間で発症し、一般には1日後 – 数日後には自然消失する。
実際にボクも友人と2,000m級以上の山にトライしていますが、頭痛を引き起こす人が結構多い印象を受けました。
ボクの体感では3人に1人は軽度の高山病になっているように思います。
高度の高い山にアタックするだけでも肉体疲労をかなり伴うのに、それにプラスして高山病ともなれば、たまったもんじゃないですよね。
ですのでこの記事で高山病に対して知識を持って貰うことによって少しでも快適な登山をしてもらえればと思います。
高山病になる原因
高山病の原因は先ほどの引用通りですが、もう少し深掘りしていきましょう。
標高が高くなるにつれて大気圧が下がり酸素の濃度が薄くなります。それにより体内に取り込む酸素量が低下することが原因となり引き起こる症状を高山病と呼びます。
どれくらい酸素が減るかというと、普段我々が生活している平地に比べて、大気中の酸素は標高3,000mだと約3分の2程になります。大気中の酸素は3分の2ですが、体内に取り込める酸素はそれよりも少なくなり、標高3,000mだと平地の半分程度しか取り込めません。
酸素は体温を上げたり、筋肉を動かしたりといったありとあらゆる生命活動に必要なエネルギーの源ですから、体内に取り込む酸素が減れば身体に異常が出るのは当たり前ですよね。
ボクは現在20代でして、一緒に登山に行く仲間も同年代中心になるのですが、
若くて体力のある人が高山病になる姿を何度も見てきました。
そういった人は体力が続くためにグイグイ足を進め、急激に高度を上げて高山病になってしまうのです。まだ、ゆっくり歩いて高度に身体を順応させながら登るのなら幾分かマシですが、ハイペースで歩いてしまうと身体が高度に順応できないので高山病のリスクが高まります。
若くて体力があれば大丈夫じゃないのかと過信してしまう人が結構いるのですが、高山病というのは先ほども書いたように、大気にある酸素量が絶対的に減っているわけで、一人ひとりの体力は関係ないわけです。
ですから若くて体力のある人ほど高山病には気を付けてもらいたいです。
高山病の対策
深呼吸
頭痛や息苦しさを感じたら深呼吸をしてみましょう。
息を吸うより息を吐くことを意識して腹の底から息を出し切ってみると良いです。
そうすることによって今度は深く息を吸うことになるので、肺にたくさんの酸素を送り込むことができるようになります。
また効率的に体内に酸素を取り込むために、酸素ボンベを持っていくと重宝するでしょう。
水分補給
水分が体内に不足すると酸素が隅々まで行きわたりにくくなるため水分補給は重要です。
行動中は発汗などで身体の水分がどんどん奪われていくので、自分が必要に感じる水分量よりも多めに水分補給することを心がけましょう。
行動中に水分が取りづらいという人は出発前に多めに水分補給すると脱水の予防につながります。
いずれにしても脱水になってからでは遅いので水分補給のことは常に頭に置いておきましょう。
急激に高度を上げない
例えば富士山だとほとんどの方が5合目から登山することになる訳ですが、5合目に着いてすぐに登り始めてはいけません。
平地から2,000m付近まで一気に車で高度を上げたのでまずは身体を順応させる必要があります。
少なくとも1時間以上は散歩するなどして5合目で身体を慣らしましょう。
登り始めてからも急いで登らずに普段よりゆっくりとしたペースで歩くことを心がけましょう。
すぐに寝ない
標高の高い山に行くと、どうしても疲れて行動終了後にすぐ横になって寝てしまいがちです。
しかし、そのまま寝てしまうと目覚めたときに体調不良になることがあるので、行動終了後もすぐに休まず少し散歩をしたりして血の巡りを良くすると良いです。
まとめ
高山病についての原因と対策をまとめてみました。
実体験からすると、どれだけ登山に慣れた人でも高山病になりえます。
むしろ高度の高い山に行って一切影響を受けない人はいないでしょう。
症状が軽く自覚がない場合でも少なからず身体に影響は受けているので、高山病を侮らず対策はしっかり行って快適な登山にしましょう。
コメント